映画・テレビ

原作再読

前にもちらっと書いたけれど、

イギリスBBC制作TVドラマ、「SHERLOCK」の脚本のすばらしさに感心していまして、

シリーズ1は、再放送もぜんぶ見て、7、8月に放送されたシリーズ2も、

ぜんぶおもしろかったと思っているのでした。

早くシリーズ3が見たくてしかたないです。ホームズはどうやって生き延びたの??


何度思い返しても、よかったなあ・・・と思ってしまうので、先日、

ついに思い立って原作の再読をはじめました。あまりシャーロキアンではないので、元ネタに気づいていない部分も多いと思って。

そしたら、本当に、「えっ、原作にあったのか」というものが多くて、すごく楽しいです。

原作の含みを、そうとう深くまで理解して現代化しつつ、

現代のシャーロックに、自分は「高機能社会不適応者」だと言わせるところ、大好きです。

シリーズ2、追い詰められていくシャーロックの「生きにくさ」がよく出ているところ、いいなーと思います。これは現代的視点ならでは。

今、『緋色の研究』『四人の署名』を読み終えて、『バスカヴィル家の犬』の最中。

古い作品というのは、秋の読書にいいですね。


院政時代

私たちは、戦記ものとして、

源平合戦にはある程度の知識があって、流れを追っていけるけれど、

院政時代の込み入った権力構造には、不慣れだし興味もなく、

何がどうなっているのか、見ていてよくわからない……というのが、実情なのかな。

身近な人の2,3人が、別々にそう口にするのを聞きました。

今年のNHK大河ドラマの話なんですが。


私は、TVドラマを数えるほどしか見ないし、時代劇が好きな人間でもないけれど、

『風神秘抄』を5月に刊行した2005年のNHK大河ドラマが「義経」で、

時代考証に大きなくいちがいがないか、1年間見たもので、

なんとなくその流れで、今年の「平清盛」も見ているのですが。


わからないと言いたい気持ちは、非常によくわかるような。

魅力が、うまく出ていないような。

けれども、この時代を少しでも調べてしまった人間には、本当におもしろい時代なんですよー。

今の日本文化の基礎となる、室町時代へ流れ込む以前の、その萌芽の時代。

「保元の乱」も「平治の乱」も、ひと口で説明できないほど、込み入った身内同士の闘争なんですけど。


試写会

先日、徳間書店の関係者試写会に、お誘いをいただいて、

スタジオジブリの「コクリコ坂から」を観ました。


メインのストーリーやテーマを、ここでは語らず、

私が試写会で一番受けた点を打ち明けると、

高校にまさるとも劣らずていねいに描写してあった、理事長の会社でした。

「徳丸」という会社名だけ出て、何をしている会社かはひとことも明かしませんが、

それでも、冊子が積んである様子から、出版社っぽいなあ・・・と見えるのです。

その後、廊下の掲示板が背景に映ったら、「朝日芸能」のポスターがあって、吹きました。


初代社長の徳間康快氏に、私は、生前お目にかかったことがないのですが、

なかがわちひろさんが真顔で、「そのものだった」と言い、Uさんも困り顔で「うん、そのものなの」と言っていました。
当時の会社は、新橋にあったそうです。


こういうお遊びはきらいじゃないです。

そして、それを、徳間関係者の試写で観てしまい、会場に何とも言えない空気が広がったのが、一番おもしろかったです。

すなおに喜べないがどうしよう・・・みたいな。


もう一つ、些末なところだけ感想を言うと、

「コクリコ坂から」の学生運動の風景は、私にとっても知らない世界だけど、

私の行った高校とW大サークル部室の周辺に、まだ残り香はありましたね。

「掃除をしない環境」という伝統が残っていた気がします。ごみの中だった・・・

そして、女子も、ぜんぜん掃除をしませんでした。


カムイ外伝DVD

私は、白土三平作「カムイ外伝」を、それほど語れる立場ではないし、

2009年封切りの実写映画「カムイ外伝」を、

推奨する立場にもいないのですが。

自己申告すれば、

地元の映画館に、レディースディの気安さで観に行って、後でどうしても気になって、もう一度足をはこんだ映画でした。

私が二度観に行った映画というのは、生涯に数作しかないんです。


それがあったので、今回、松ケン&小雪 結婚のなれそめと語られる映画となったことで、

ずっと迷っていたものの、DVDを買ってしまいました。


「カムイ外伝」原作は、

幼少のころ、雑誌連載の切れ切れな数カ所しか知らないマンガでした。

それでも、子どもの感性でありながら、

「色気」のあるマンガだと思っていました。

抜け忍カムイって、造型にも、存在そのものにも、独特の色気がないですか。


かなりの面で、映画としては、映像もストーリーもあまり感心しなかったけれども、

カムイ=松ケンと、スガル=小雪の、

色気だけは、原作に忠実に思えたのです――私の目に映るものとして。(ちなみに、作品内ではカップルじゃありません)

それがこういう結果なのか……という、記念作品でありました。


ワイルドライフ

NHKのBSハイビジョンで、先週・今週、放映した「「ワイルドライフ」の、

シリーズ日本列島・第1集「錦の森」、第2集「七色の海」が、とてもおもしろかったです。


「ワイルドライフ」や「ダーウィンが来た!」などの自然番組は好きで、今回の特集も、知っている映像はけっこうあったのですが、

こういうふうに日本列島をまとめて、「生物の豊かさ」「世界の中での特異さ」を強く意識したことがなかったような気がしました。

陸上も海域も、地球上で他には見られない多様性に満ちて、ガラパゴスにもひけをとらない固有種の宝庫だということが、データでしっかり提示されます。

日本の四季の豊かさとか、海の豊かさとか言われすぎて、お題目として聞き流しそうになっていたものごとを、もう一度突きつけられる感じ。

日本がこれだけ固有種の生き物を抱えていて、大陸端の島国という位置としては似かようイギリスが、固有種ゼロという話は、ちょっと驚きました。

大航海時代に、世界中を回って珍獣探しに熱中した彼らの背景……とか、いろいろ空想してしまいました。

固有種が生き残る環境で、太古から暮らしてきた日本人が、ヨーロッパの彼らと違う感性をもっても当然かも、とか。

西洋文明を受け入れたことで私たちが失ったもの――を、考える方向に、思わず知らず向かいます。


BECK

あー、見て来ちゃいました。地元の映画館で。

レディスデーで、「BECK」


佐藤健くんは、どう演じたのかなと、それだけのために見にいったので、すみませんが、そこだけしか見ませんでした。

でも、見ようと思ったきっかけは、佐藤多佳子さんが「BECK」という漫画はすごいと高評価をしていた情報からでした。

私は青年漫画誌に弱く、見聞きしたことがなかったけれども、その発言は記憶にとどめていたんです。


若く見える佐藤健クンも、ぎりぎりかもしれない高校生役で、本当のはまり役であったことを、ここはいつまでも愛でたいものかな。

これまでテレビドラマをほとんど見なかった私が、何の前知識ももたずに、気まぐれで見た「仮面ライダー電王」(2007)で、

コユキと同じく、パシリにされるかカツアゲの標的にされるような、おどおどした男の子を演じながら、

リュウタロスに憑依されて豹変し、周囲を囲んでいた警官隊を巻き込むブレイクダンスを踊るシーンを、一番最初に見てしまい、われにもあらずファンになりました・・・・・・

あとから思えば、なんと彼の本質的なシーンを最初に見たのかと、思ったりします。


スター・ウォーズ

NHK・BShiで、6夜連続放映の「スター・ウォーズ」を、3夜見終わったところです。

「エピソードⅠ」から「エピソードⅢ」……「Ⅲ」を見たのは今回が初めて。

今夜から最初のシリーズの放映です。

私はリメイクの「特別篇」は知らず、ルークやハン・ソロが出てくるものは、

最初の映画公開時(1978~1980)に、1作目と2作目を見たっきりなので、やたらに楽しみです。

私は、過去、それほど「スター・ウォーズ」の熱狂ファンではなかったけれども、第1作を映画館で見たときの、胸を打つ斬新さは今も憶えています。

いまだに、どれほど多くのエンターテインメントがこの映像をお手本としていることか。

先日の中沢新一氏との対談でも、ちらりと「スター・ウォーズ」が話題になりました。それで、思い返していたところだったので、放映はいいタイミングでした。

(対談での発言部分は、記事になる予定です。)



銀幕BANG!!

例によって、
活字倶楽部編集部のおふたりと、
「侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー銀幕BANG!!」
という、正式名のむずかしい映画(笑)を、見てきたのでした。

幼稚園くらいのボクが、お母さんと来ているのを、
何人も見かけたけれど、上映中、お行儀よく静かだったな。
シンケンに見ていたのか。
われわれ3人もシンケンでした。


「ゴーオンジャー」は、
変身マスクデザインが、かっこいいのは憶えていた。
それで、新番組予告を見たとき、
シンケンジャーの「火」の字や「水」の字マスクが変で、
キモノ襟のスーツにもあきれて、
「こんなふざけたもの見られるか」と思ったことを、懐かしく思い出しました。
隔世の感です。

今年度の「ゴセイジャー」もはじまって、
スーパー戦隊シリーズお約束の縛りが、どれほど強いかを痛感します。
そのなかで、
シンケンレッドの立ち位置を、ここまで違うものにした功績は大きい。
終盤で、いきなり姫レッドが登場したときには、あごがはずれそうになったけれど、
ジェンダーを打ち破っている点もすごい。

映画ではわからないけれど、
「シンケンジャー」で優れていた点の一つは、
「黒子(くろこ)」の存在だと思います。
笑える時代劇風味の中でも、じつに斬新な使い方でした。
それを、最後の最後までていねいに生かしてありました。

映画後の飲み会で、
3人で熱く分析しまくっているうちに、
みんな、アニメ「鎧伝サムライトルーパー」を見たことが判明しました。
なんと懐かしい響き。

シンケンでした

生涯はじめて、戦隊ものにはまり、
見逃した回は、DVDを買ってまでチェックした番組、
「侍戦隊シンケンジャー」が、7日最終回でした。

年明けから、内容がヒートアップするのは、
たぶん、お約束のはずだけど、
お子様の理解を想定していないでしょう、というところまで、
人間ドラマや世界の脇固めがしてあって、
本当に敬服しました。
主役側はもちろんみごとで、敵役も深かった。
観てよかった……

生涯はじめて、仮面ライダーものにはまった、
「電王」が、大ラストに限り、ちょっと不完全燃焼だったので、
ものすごく心配していたのだけど、
今回、望んだ以上でうれしかった-。

お子様相手となめてかかっても、既成シリーズと大同小異でも、
そこそこ受ける作品ができる世界で、
突然変異のように、大人の本気を見た番組という点で、
初代「機動戦士ガンダム」をTVで見た驚きに、
近いものがありました。

そういうものを一番愛している自分を感じます。

銀幕版をいっしょに観ようと言ってくれる人がいるのが、幸せ。

ワニの母

NHKのBS2で、「ワイルドライフ」を観ました。

両生類でも、は虫類でも、
献身的な子育ては、ある。
魚だって種類によっては、子の生育のために親が献身的に行動しますよね。

なんだか、しみじみと、
愛情うんぬんを言う必要もないくらい、
次世代の生存に手をかけた生きものだけが生き残ったと、
そういう問題なのだという気がしました。

わるい意味ではなく、そうなのだと。

過大評価も過小評価もしてはいけないと。

枯れ草の山のなかで卵から孵ったワニの子どもは、
巨大な顎をもつ親に比べて、犬の鼻づらほどにも顎がなくて、
「ギュッ、ギュッ」という声で、さかんに鳴き続けるしか能がありません。
その声を聞きつけて、卵を産んだ母親ワニが、
枯れ草の山を壊すまで、自分で外に出ることもできないのです。

母親ワニは、
枯れ草を掘り返して、子どもを外に出してやると、
鋭い牙がはすかいになった恐ろしい顎に、子どもをくわえて、
近くの水辺まで移動させてやっていました。
それだけでなく、
孵化していない卵を、そっと口にくわえて、歯先で殻だけやぶって孵化させていました。
すごいですよ。
あの、ワニの顎でですよ?

本能とは何かが、あいまいになりつつある昨今です。
動物の専売特許ではなく、人間がそうとうにもっている。
立って歩くも、言語を習得するも、本能のせいらしい。

動物と人間に、明確な一線は引けない……という事実に、
西洋文明の人々が感じるほどの抵抗感は、
じつは、日本人のわたしたちには少なく、
何が問題なのかわからない部分もある。

……というようなことを、ワニのお母さんを見ながら考えました。

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